台風では”台風の目”と呼ばれるものがあって、この台風の目の中は天気がいいというちょっと信じられない現象が起きています。
そして、台風の目の中にいる時には風が弱いのに過ぎた後は逆に風雨が強くて注意が必要となります。
台風の目の中が天気いいのも過ぎた後に注意が必要なのも、なぜなのでしょうか?
今回は、台風の目の中が天気がいいのはなぜなのか、また風が弱いのに過ぎた後は要注意な理由についても見ていきます。
台風の目の中が天気いいのはなぜ?
台風の目の中が天気がいいのはなぜなのか、それには遠心力が関係しています。
台風は大きな雲の渦巻きで、中心に向かって渦を巻くように強い風が反時計回りに吹き込みますが、中心に近づくと今度は遠心力が働いて外側へ押し出そうとします。
すると真ん中がぽっかり空いて雲がなくなり、静かで晴れるようになります。
台風の目の外側は上昇気流で強い風雨が吹き荒れるのに対して、台風の目の中は下降気流になり天気がいいという真逆の現象が起こります。
例えば、カーブを猛スピードで走る車ではスピードが出ているほど体が外側へ引っ張られるのを感じると思いますが、これと同じことが台風でも起きているのです。
台風も風が強ければ強いほど遠心力により外側へ引っ張られるで、台風の目の中までは風は吹き込んでこないというわけです。
気象衛星で撮影した台風の雲を見ると、中央の台風の目の部分はぽっかり穴が開いていて雲がないのを確認することができます。
なので、台風の目の中に入ってしまえばそれまでの暴風雨が噓のように雲はなく天気がいいのです。
台風の規模にもよりますが、強い勢力を保ち衛星写真で台風の目がはっきりと見えている間は風雨はほとんどありません。
また、台風の勢力が大きいほど遠心力も大きくなるので、勢力の大きな台風ほど台風の目もはっきりと確認することができます。
逆に台風の勢力があまり大きくなかったり衰えてきたりすると、台風の目が濁ってくる(はっきりしない)ため、たとえ台風の目の中だとしても雨が降ったり風が吹いたりすることがあります。
台風がこのような状態ならば、やがて熱帯低気圧や低気圧に変わることが多く被害も少なくなります。
台風の目の中は風が弱いのに過ぎた後は要注意な理由
このように台風の目の中にいる間は比較的安全であることがわかります。
しかし、危険なのが台風の目の中にいるにもかかわらず、台風が過ぎ去ったと勘違いすることです。
それは台風の目を過ぎた後は、台風の目の外側に入り再び雨風が強くなり危険な状態となるからです。
台風の吹き返しと呼ばれたりしていますが、今度は台風の目に入る前とは違った方向から強い風が吹いてきます。
また一般的に台風は進行方向の左側より右側の方が風雨が強くなる傾向があるので、進行方向の右側にお住まいの方は特に注意が必要です。
これが台風の目の中にいる時は風が弱いのに過ぎた後は要注意な理由で、台風の目の中にいるということは”嵐の前の静けさ”と考えた方がいいでしょう。
台風ではいったん天気が良くなったと思っても、テレビやネットなどで台風情報をチェックして本当に台風が通過したかどうかを確認しておくことが必要です。
台風の目は地上から見える?
では、テレビやネットなどで台風情報をチェックする以外に、実際に地上から台風の目は見えるのでしょうか?
肉眼で手軽に確認できればいいでしょうし、ツイッターなどでもどす黒い雲の間に晴れ間が覗いている空の様子が投稿されたりしています。
しかし、台風の目だと確信を持っているかどうかというと何とも言えない部分もあるようで、確実性は必ずしも高くはないようです。
台風の目が過ぎた後になって、あれが台風の目だったのかなということもあります。
見た方は急に風雨が収まって静かになったので不思議な感じがしたようです。
条件としては、勢力の強い台風で台風の目が大きくないとなかなか雲ひとつない快晴には当たらないようです。
やはりテレビやネットなどで台風情報をチェックしておくのが最も確実なようです。
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台風の目の中が天気いいのはなぜ?~まとめ
今回は、台風の目の中は天気がいいのはなぜなのか、また風が弱いのに過ぎた後は要注意な理由についても見てきました。
台風の目の中は天気がいいのは遠心力が関係しており、中心に向かって渦を巻くように吹き込む強い風が中心に近づくと遠心力によって外側へ押し出され、その結果、真ん中がぽっかり空いて雲がなくなるからです。
勢力の強い台風ほど遠心力も強く外側へ引っ張られるで、台風の目の中まで風が吹き込んでこないというわけです。
また、台風の目を過ぎた後は、台風の目の外側に入り再び雨風が強くなる(吹き返し)ため注意が必要です。
台風ではいったん天気が良くなったと思っても、こまめに台風情報をチェックして本当に台風が通過したかどうかを確認しておくことをおすすめします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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