天気予報では毎日、さまざまな気象情報が発表されていますが、その中で時おり聞かれる言葉に警報や注意報があります。
どちらも警戒を要する言葉には違いないように思うのですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
また、警報や注意報にはどんな種類があって、気象庁ではどんな状況になったら発令するのか、その発表基準も気になります。
今回は、天気予報の警報と注意報の違いと種類、気象庁の発表基準などについて、わかりやすく見ていきたいと思います。
天気予報の警報と注意報の違い
天気予報の警報と注意報も自然災害が発生する恐れがある場合に、気象庁が注意喚起するために発表する予報であることには変わりありません。
しかし、警報が重大な災害が起こる恐れがあるときに警戒を呼びかける予報であるのに対して、注意報は災害が起こる恐れのあるときに注意を呼びかける予報という違いがあります。
このように警報のほうが注意報よりも警戒レベルが高く、よりリスクが高いという違いがあることがわかります。
警報にはさらに警戒レベルが高い特別警報があり、注意報<警報<特別警報という風に災害のリスクが高まるといえます。
特別警報とは?
特別警報も警報のひとつですが、警報よりさらに大きな災害が発生する恐れがある場合に発表されます。
警報を超える規模で起きるような甚大な被害が発生する恐れがあり、最大級の警戒を要する場合に適用されます。
特別警報は東日本大震災や前年の九州北部豪雨などを教訓として、2013年8月から運用が開始されています。
天気予報の警報と注意報の種類
天気予報の警報と注意報の違いはわかりました。
では、警報と注意報にはどんな種類があるのでしょうか?
特別警報も含めて見ていきましょう。
警報の種類はそれほど多くはありませんが、注意報の種類は多岐に渡ります。
気象庁によると、特別警報には6種類、警報には7種類、注意報には16種類があり、以下のように分類されています。
特別警報の種類(6種類)
大雨(土砂災害、浸水害)・暴風・暴風雪・大雪・波浪・高潮
警報の種類(7種類)
大雨(土砂災害、浸水害)・洪水・暴風・暴風雪・大雪・波浪・高潮
注意報の種類(16種類)
大雨・洪水・強風・風雪・大雪・波浪・高潮・雷・融雪・濃霧・乾燥・なだれ・低温・霜・着氷・着雪
参考:気象警報・注意報の種類(気象庁)
天気予報の警報と注意報~気象庁の発表基準
気象庁から発令される警報や注意報は、雨量や風速などの気象要素がある一定の基準に到達すると予想された区域に発令されます。
特別警報、警報、注意報は、発表基準に到達する現象(特別警報級、警報級、注意報級の現象)が予想されるときに発表されるわけです。
警報や注意報の基準値は地域ごとの事情が異なるために全国一律というわけにはいきません。
なので、警報や注意報が発令される発表基準は地域によってやや異なることになります。
気象庁のホームページでは各地域ごとに警報・注意報の発表基準一覧表を見ることができますので、ご参照下さい↓
「警報・注意報発表基準一覧表」は、こちらからどうぞ。
さらに特別警報の発表基準は、数十年に一度という極めて希で異常な場合を対象として設定されています。
また、災害の発生状況などによっては、この発表基準に到達していなくても発令されることもあります。
気象庁の警報や注意報の発表基準は、過去の災害事例やデータ、その地域の地形などの条件などから基準値を設定され、その時々の気象状況を考え合わせた上で発令されるかどうかが決定されます。
そして、警報や注意報の発表基準は普遍的なものではなく、時代に応じて改訂されてきています。
近年の温暖化によって気象に変化があることからも見直しが必要なのは容易に見当がつきます。
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天気予報の警報と注意報の違いと種類~まとめ
今回は、天気予報の警報と注意報の違いと種類、気象庁の発表基準などについて見てきました。
警報のほうが注意報よりも警戒レベルが高く、よりリスクが高いという違いがあり、警報にはさらに警戒レベルが高い特別警報があり、注意報<警報<特別警報という風に災害のリスクが高まります。
特別警報には6種類、警報には7種類、注意報には16種類があり、気象庁の発表基準は全国一律ではなく地域ごとに異なり雨量や風速などの気象要素がある一定の基準に到達すると予想された区域に発令されます。
警報や注意報の発表基準は時代に応じて改訂され、何度か見直されてきています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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