もしも飛行機の着陸の時に地震が発生したら、どうなるのでしょうか?
確率的には大変低いとは思いますが、ありえないわけではないと思います。
地震で揺れている地面にそのまま着陸するのか、それともやり直すのでしょうか?
地震が飛行機の着陸に与える影響はどの程度なのでしょうか?
今回は、「地震が飛行機の着陸に与える影響は?ゴーアラウンドはどういう意味?」と題して、地震と飛行機の着陸について見ていきます。
地震が飛行機の着陸に与える影響は?
飛行機は飛んでいる間は地震の揺れを感じることができませんから、地震が発生した時には地上の管制塔から地震の連絡を受けます。
飛行機は離陸する時には地震の影響はあまり受けませんが、着陸の時には地面からの振動を受け左右に揺れます。
飛行機は風に対してもそうですが、縦より横の揺れに弱いのです。
最悪の場合にはひっくりかえってしまうこともあり、粉々になって大事故になってしまう可能性があります。
このように地震が飛行機の着陸に与える影響は、大変大きいものがあります。
なので、管制塔から地震の連絡を受けた時には、空港の滑走路の状態と飛行機自体の着陸態勢次第で着陸するかどうかを決めます。
着陸するかどうかは最終的には機長の判断に委ねられます。
地震の時の飛行機の着陸~ゴーアラウンドはどういう意味?
では、飛行機の着陸中に地震が発生したら、どのようにするのでしょうか?
結論は大きく分けて2つで、そのまま着陸するか着陸をやり直すか、です。
実際には地震が発生した場合、そのまま着陸することはほとんどなく一旦は着陸を見合わせて、しばらく上空で旋回を繰り返して滑走路の安全を確認した後、着陸態勢に入ります。
そのまま着陸する場合
すでに着陸態勢を取って、着陸を開始し速度が落ちている場合、つまり失速速度以下であれば、そのまま着陸することになります。
失速速度とは、飛行機が安全に飛行できる速度の最小限度の速度で、最小速度ともいい、ジェット機の場合は一般に200~250km/hといわれています。
加速して離陸するのが難しいようなケースで、タイミングとしてはまさに着陸時に地震が発生した時で、確率的にはかなり低いですが、そのまま着陸するしかない状態でしょうか。
着陸をやり直す場合
ほとんどの場合は管制塔で地震を観測した時点で着陸は原則として中心となり、やり直しが指示されます。
飛行機が地面に一度タッチダウンした着陸中であっても速度が落ちる前、つまり失速速度以上であれば、タッチアンドゴーもあります。
タッチダウンの前であれば、着陸を取りやめゴーアラウンドとなります。
その後は、滑走路の点検終了を上空で待機し、安全であれば着陸態勢に入り、着陸できそうもないとなれば、他の空港へ向かうか出発地へ引き返すことになります。
ゴーアラウンドはどういう意味?
ゴーアラウンド(Go Around)とは、着陸をやめてやり直すという意味です。
基本的に天候には関係なく、パイロットが危険と判断した時に着陸を中止して、再び飛行機が上昇することをいいます。
また、管制塔が何らかの危険を察知して、着陸を中止時の指示にも使われますが、地震が発生した時がまさにこれにあたります。
地震の時の他に横風が強い時にも行われることがあります。
通常は着陸をやり直すことががほとんどですが、地震などで滑走路の安全性が確保できない場合は他の空港に向かう場合もあります。
タッチアンドゴーとはどういう意味?
タッチアンドゴーとは一度滑走路に着陸した後に再び離陸することを意味します。
着陸のやり直しはほとんどがゴーアラウンドで、タッチアンドゴーはそう滅多にありません。
まとめ
今回は、「地震が飛行機の着陸に与える影響は?ゴーアラウンドはどういう意味?」と題して、地震と飛行機の着陸について見てきました。
地震が飛行機の着陸に与える影響は大きく、着陸の時には地面からの振動を受け左右に揺れ、飛行機が横転して大事故になってしまう場合があります。
飛行機の着陸中に地震が発生したなら、そのまま着陸するか着陸をやり直すかのどちらかですが、実際には一旦は着陸を見合わせて、ゴーアラウンドなどしてからしばらく上空で旋回を繰り返して滑走路の安全を確認した後、着陸態勢に入ります。
なお、ゴーアラウンド(Go Around)とは、着陸をやめてやり直すという意味です。
確率的には低いですが、飛行機の着陸中の地震には出くわさないことを祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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