大相撲では近年は力士の大型化のせいか、怪我も多く休場する力士が多くなったような気がします。
特に番付が上の力士ほど、休場した場合は大きな話題になり、新型コロナウイルス感染症が蔓延した場所では多数の休場力士が出ました。
そんな時、休場した力士は給料をもらえるのでしょうか?
また、休場した後、番付がどうなるのかも気になります。
今回は、大相撲で休場した力士は給料をもらえるのか、また番付はどうなるのかを見ていきたいと思います。
大相撲で休場した力士は給料をもらえるの?
大相撲は十両以上の力士には給料が支給される月給制になっていますが、結論から言うとは力士(十両以上)は休場しても給料がもらえることになっています。
給料だけでなく、報奨金(年6回本場所毎)やボーナス(年2回)も休場したとしても支給されます。
年6回本場所開催時に小結以上の力士に支給される本場所特別手当は、全休の場合は支給されず途中休場の場合は出場した日数に応じて支給されます。
ただし、懸賞金や優勝賞金など成績に応じて支給されるものに関しては、当然のことですが支給されません。
他のスポーツだと、特に個人競技では競技に出場しなければ報酬も得られない場合が多いのに対して、大相撲は一般サラリーマンに近いものがあります。
大相撲の力士の休場は病気などで有給休暇を取得したサラリーマンに似ているようにも思えます。
一見羨ましいですが、サラリーマンとの違いは休んだ後どうなるかということです。
次は休場した後の番付について見ていきます。
大相撲で休場した力士の番付
大相撲で力士(十両以上)は休場しても給料がもらえるのはいいことですが、休場した後はそうでもありません。
なぜなら休場は負けと同じ扱いとなり幕内では8日以上の休場で負け越しとなり、三役以下(関脇・小結・平幕・十両)は翌場所は番付が下がることになるからです。(横綱・大関については後述)
力士の給料は番付の階級によって決まり、番付が下がることは給料が下がることを意味します。
以前は公傷制度という制度があり、本場所の取組みで負った怪我による休場については通常の休場とは違ってすぐ番付が下がらない制度がありましたが、2004年(平成16年)1月場所から廃止になっています。
新型コロナウイルス感染症で休場した力士については翌場所の番付は原則、据え置かれたという例外はあったものの、現在では基本的には休場(全休)→負け越し扱い→番付降格となります。
大相撲で休場した力士の翌場所の番付は階級によって異なり、以下のようになります。
横綱
横綱は休場、あるいは負け越したとしても番付が下がるということはありません。
だからといって安泰というわけではなく、横綱には横綱審議委員会や世間からの厳しい目があり、横綱の責務を果たせない場合は自ら身を引く立場でもあります。
連続して休場すれば引退という言葉が出てきますし、そのプレッシャーは計り知れないものがあります。
ちなみに横綱の連続休場では、稀勢の里の8場所連続休場が横綱の最多休場記録です。
大関
大関の場合は一場所の休場や負け越しで番付が下がることはありませんが、次の場所がカド番となります。
次の場所で勝ち越せば大関の地位を維持できますが、休場、あるいは負け越しで関脇に陥落となります。
なお、陥落した直後の関脇の場所で10勝以上上げれば大関に復帰できるという規定になっています。
このように、大関の場合は二場所連続の休場や負け越しで番付が下がります。
関脇・小結・平幕・十両
関脇・小結・平幕・十両は一場所の休場や負け越しで番付が下がることになります。
他の力士との相対評価になりますが、全休と何勝か挙げて途中休場した場合では翌場所の番付に違いが出る可能性があります。
ひとつでも多くの勝ち星を挙げておくことが、翌場所の番付に大きく影響します。
また、幕下以下は1場所7番ですが、4勝以上で勝ち越し、4敗以上で負け越しとなります。
休場した場合は7戦全敗と同じ扱いで番付は下がります。
大相撲で休場した力士の給料と番付~まとめ
今回は、大相撲で休場した力士は給料をもらえるのか、また番付はどうなるのかを見てきました。
大相撲の力士(十両以上)は休場しても給料はもちろん、報奨金(年6回本場所毎)やボーナス(年2回)も支給されます。
休場は負けと同じ扱いとなり幕内では8日以上の休場で負け越しとなり、三役以下(関脇・小結・平幕・十両)は翌場所は番付が下がることになります。
しかし、横綱は休場、あるいは負け越したとしても番付が下がることはなく、大関は二場所連続の休場や負け越しで番付が下がります。
力士の給料は番付の階級によって決まるので、休場しても給料がもらえるといって喜んでいられないことがわかります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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