昔から詐欺事件は数々ありますが、最近ではオレオレ詐欺に続いてアポ電強盗と呼ばれる詐欺事件が横行しています。
年々犯人の手口も巧妙化しており、被害にあう高齢者が後を絶ちません。
警視庁の調べではアポ電の通報件数はここ数年急増中です。
アポ電強盗の犯人の手口・内容はどんな手法で、対策はどうすればいいのでしょうか?
今回は、「アポ電強盗って何?対策を警視庁が呼びかけるも犯人の手口・内容は?」と題して、アポ電強盗と犯人の手口・内容から対策などを見ていきたいと思います。
アポ電強盗って何?
オレオレ詐欺で社会的(?)にもなったこの手の詐欺ですが、最近では手を変え品を変え、アポ電強盗と呼ばれるものが注目されています。
聞き慣れない言葉だけに「アポ電強盗って何?」って思われている方も多いのではないでしょうか?
アポ電はアポイント電話の略で、アポイントとは「相手先との会合や面会の約束」をいいます。
ターゲットは、オレオレ詐欺と同じく高齢者ですが、オレオレ詐欺が振込みをさせるのに対してアポ電強盗は犯人が高齢者の自宅に強盗に入って現金を奪っていくという違いがあります。
アポ電強盗はある意味ではオレオレ詐欺の進化版ともいえ、手法もかなり荒っぽくなっているともいえるでしょう。
オレオレ詐欺が社会問題となり対策が進んだことから、犯人側ではさらにひねった技を駆使しており、イタチごっこのようにもなってきています。
背後には凶悪化した特殊詐欺グループが関与している可能性も指摘されています。
アポ電強盗の通報件数は右肩上がり
警視庁ではアポ電を「犯行予兆電話」と呼んでいます。
アポ電の通報件数は年々増加しており、2016年が約1万5,000件、2017年が約2万6,000件、2018年が約3万5,000件となっています。
ここ3年で軽く2倍以上ですから、ものすごい勢いで増えているのがわかりますね。
2019年も1・2月では前年比を軽く上回っているようです。
アポ電強盗の犯人の手口・内容
続いて、アポ電強盗の犯人の手口と内容を見ていきましょう。
アポ電強盗では、まず犯人がターゲットにしている高齢者の息子や孫などの家族か、あるいは警察官や自治体・金融機関の職員などを装って電話をかけます。
そこで家族構成や家に置いてある現金、いわゆるタンス預金の額などの情報を収集します。
ここまでは、オレオレ詐欺と同じ手口ですが、ここから後は犯人が直接現金を奪いに高齢者の自宅に強盗に押し入るわけです。
だまされたというよりは強盗ですから、実際にはとても怖いですよね。
現金があるのがわかれば、あとは力づくでも奪うというのが犯人側の手口です。
アポ電強盗の手口のわかりやすい例
アポ電強盗の手口の具体的な例は、以下のような例がわかりやすいかと思います。
こうして、犯人は高齢者の情報を収集して強盗に押し入るわけです。
アポ電強盗の手口の例その1
犯人「○○(家族)だけど、家にいくらある?」
高齢者「○○円なら用意できるけど…」
アポ電強盗の手口の例その2
犯人「○○(自治体職員)ですが、還付金をお受け取りになれます。家族構成は?」
高齢者「家族は、△と□と私の3人です。」
アポ電強盗の対策~警視庁が電話に出ないよう呼びかけ
ではアポ電強盗の対策ですが、警視庁ではまず電話に出ないように呼びかけています。
アポ電に出てしまうと犯罪にあう危険性が高まってしまうからです。
また、警視庁ではお金の話が出たらアポ電を疑って、「警察に相談する」と言って電話を切り警察に通報するようにも呼びかけています。
以上が基本的な対策になりますが、さらに犯人がいやがる対策として以下のような対策もあります。
・留守番電話を設定しておき、すべての電話を留守電の内容を聞いてからかけ直す
・「会話の内容が自動録音されます」というメッセージが流れる自動通話録音機を設定する
結局、一番いいのは電話では一切、個人情報やお金の情報は話さないことがポイントですね。
まとめ
今回は、「アポ電強盗って何?対策を警視庁が呼びかけるも犯人の手口・内容は?」と題して、アポ電強盗と犯人の手口・内容から対策などを見てきました。
アポ電強盗とは、高齢者のタンス預金の額など情報収集した後、犯人が高齢者の自宅に強盗に入って現金を奪っていくというオレオレ詐欺の進化版です。
犯人の手口・内容はオレオレ詐欺と途中までは同じですが、自宅に押し入る点でアポ電強盗の方が荒っぽく手荒といえるでしょう。
対策は、警視庁ではまず電話に出ないように呼びかけ、またアポ電に出てしまったら「警察に相談する」と言って電話を切り警察に通報するようにも呼びかけています。
凶悪かつ巧妙化する現代の詐欺ですが、電話での問い合わせには一切応じない心構えが基本的な対策だといえそうですね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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