藤井聡太王位が豊島将之九段にとって4度目の番勝負となる王位戦七番勝負2022が、6月28日(火)に愛知県犬山市で開幕します。
破竹の勢いでタイトル獲得が続く藤井聡太王位に対して、無冠となった豊島将之九段がどんな戦いを挑むのか注目の七番勝負となります。
対戦成績などを参考に勝敗予想をしてみると勢いの差があるのは事実ですが、豊島将之九段はどんな秘策を準備しているでしょうか?
今回は、藤井聡太王位と豊島将之九段の対戦成績などから王位戦2022の勝敗予想をしてみたいと思います。
王位戦2022の勝敗予想
王位戦2022の大方の勝敗予想としては、ここ1年の対戦成績からいっても藤井聡太王位の防衛との見方が多いかと思われます。
藤井聡太王位はこれまでタイトル戦番勝負に8回出場して失敗はなく、すべて奪取、または防衛に成功しています。
ちなみに豊島将之九段とは番勝負では過去3回の対戦があり、すべて藤井聡太王位が制しています。
2度目の王位防衛に死角なしに見えますが、では逆に豊島将之九段に王位奪取の可能性はないのでしょうか?
あるとすれば藤井聡太王位が最近はやや調子を落としているのではないかというところでしょうか。
両対局者の王位戦2022七番勝負直前までの2022年度の成績は、藤井聡太王位、豊島将之九段ともに5勝2敗(勝率0.7142)です。(6月24日時点)
藤井聡太王位も悪くはないのですが、通算勝率8割超えの藤井聡太王位からすると不調とまではいかないまでもやや低調です。
豊島将之九段との対局は2021年11月のJT杯将棋日本シリーズ決勝以来で、かなり間も空いています。
当然ながら豊島将之九段も藤井対策を練って臨むはずで、そう簡単に防衛とはいかない可能性があります。
豊島将之九段にとっては再び藤井聡太王位の天敵に戻れるかどうかが勝負のポイントで、開幕局の第1局が大きなポイントとなるでしょう。
永瀬拓矢王座という強敵を迎えている棋聖戦の防衛戦もほぼ同時進行ということで、王位戦七番勝負はかなりの激闘になることが予想されます。
とはいえやはり藤井聡太王位の優位は変わりなく、王位戦2022の勝敗予想としては藤井聡太王位が4勝2敗か3敗で防衛すると予想します。
藤井聡太王位の2022年度成績
7局5勝2敗(0.7142)
豊島将之九段の2022年度成績
7局5勝2敗(0.7142)
※2022年6月24日時点
藤井聡太VS豊島将之の対戦成績
藤井聡太王位と豊島将之九段との対局は王位戦2022七番勝負直前まで23局あり、対戦成績は藤井聡太王位の13勝10敗となっています。
昨年の王位戦2021七番勝負直前までは7局の対局があり対戦成績は藤井聡太王位が1勝6敗と大きく負け越していましたが、その後1年間は藤井聡太王位が12勝4敗と大きく勝ち越しています。
戦型はすべて相居飛車の将棋で、角換わり11局、相掛かり11局、横歩取り1局となっています。
1年前までは藤井聡太王位がこれほど一方的に負け越している相手も少なく、藤井聡太王位にとって豊島将之九段はいわば天敵ともいえる存在でしたが今では苦手意識も払拭されたことでしょう。
しかし、内容としては藤井聡太王位が徐々によくなっており直近の対局で待望の初勝利をあげています。
過去に両対局者が番勝負で顔を合わせたは、昨年2021年の王位戦2021と叡王戦2021、竜王戦2021の3回で結果はすべて藤井聡太王位の勝ちで勝敗では11勝3敗となっています。
藤井聡太王位と豊島将之九段の対戦成績
藤井聡太棋聖 13勝 – 豊島将之九段 10勝
※成績は2022年6月24日時点のものです。(王位戦七番勝負開始直前)
王位戦2022の勝敗は、こちらをご参照下さい↓

豊島将之九段のプロフィール
棋士番号
264
生年月日
1990年4月30日(31歳)
出身地
愛知県一宮市
師匠
桐山清澄九段
竜王戦
1組(1組以上9期、第32・33期竜王)
順位戦
A級(A級以上6期、第77期名人)
通算成績
タイトル獲得:通算6期(竜王2期、名人・叡王・王位・棋聖各1期)
棋戦優勝:5回(将棋日本シリーズ3回、銀河戦1回、NHK杯1回)
1985年、奨励会入会。1997年、23歳で四段昇段。
※2022年6月13日現在の成績です。
こちらの記事も合わせてどうぞ↓

王位戦~歴代王位(2000年以降)
2000年以降の王位戦を振り返ると羽生善治九段の強さが目立ちますが、2017年以降は毎年、タイトルが移動するという戦国時代に突入しています。
2019年の木村一基王位の46歳3か月でのタイトル獲得は最年長タイトル獲得記録でしたが、2020年は藤井聡太棋聖の史上最年少での二冠達成となりました。
2000年以降の歴代王位は、以下の通りです。
歴代王位(2000年以降)
2000・2001年 羽生善治
2002・2003年 谷川浩司
2004~2006年 羽生善治
2005・2006年 羽生善治
2007~2009年 深浦康市
2010年 広瀬章人
2011~2016年 羽生善治
2017年 菅井竜也
2018年 豊島将之
2019年 木村一基
2020~2022年 藤井聡太
王位戦2022の勝敗予想~まとめ
今回は、藤井聡太王位と豊島将之九段の対戦成績などから王位戦2022の勝敗予想をしてみました。
王位戦2022の勝敗予想としては、過去の対戦成績などから藤井聡太王位が4勝2敗か3敗で防衛すると予想します。
藤井聡太王位と豊島将之九段の対戦成績は藤井聡太王位の13勝10敗で、この1年間は藤井聡太王位が12勝4敗と大きく勝ち越しています。
さらに番勝負では昨年2021年の王位戦2021と叡王戦2021、竜王戦2021の3回で結果はすべて藤井聡太王位の勝ちで勝敗では11勝3敗となっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※成績などは王位戦七番勝負開始直前時点のものです。
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